布おむつのメリット・デメリットは?紙おむつとの違いを17年使ってきたkuccaが解説
布おむつって、実際どうなんだろう。
肌にはいいのかな。
紙おむつより経済的かな。
おむつも早く外れるのかな。
そんな良さを思い浮かべる一方で、
洗濯が大変そう。
漏れそう。
めんどくさそう……。
興味はあるけれど、なかなか一歩踏み出せない方も多いと思います。
kuccaは2009年から布おむつを販売してきました。
その中で最初にお伝えしたいのは、
布おむつにも紙おむつにも、それぞれ良いところがあるということです。
「布おむつにした方がいい」という話ではありません。
紙おむつと併用してもいいし、家にいる時だけでもいい。1日1回でもいい。
その上で、布おむつを使うことでどんな良さがあるのか。
逆に、どんな大変さがあるのか。
そして、母として、kucca経営者として17年以上布おむつに関わってきた私が思う
「布おむつの本当のおもしろさ」について、お伝えしていきます。
◆布おむつのメリットとは?
一般的に布おむつのメリットとして挙げられるのは、
〇繰り返し使える
〇紙おむつのゴミを減らせる
〇濡れたことや排泄自体に母子ともに気づきやすい
〇使い方によっては紙おむつの使用量を減らせる
といったことです。
でも、私が17年以上布おむつに関わってきて感じているメリットは、
少し別のところにあります。
《布おむつは「排泄を通して子どもを見る」きっかけになる》
私はここが、布おむつの一番おもしろいところだと思っています。
何時ごろおしっこをするのか。
今日は回数が多いな。量も多いな、少ないな。
そろそろ出そうかな?
うんちの様子がいつもと違うな。
おむつを替えるという毎日の行為の中で、自然と我が子を見る回数が増えていきます。
身体を実際に触る頻度も増えます。
布おむつって、単なる「紙ではないおむつ」ではないんですよね。
子どもの排泄を知る道具でもあり、子どもを見るきっかけにもなるものだと私は思っています。
ひいては、子どもに意識を向けるきっかけにもなる。
◆布おむつのデメリットは?
もちろん、いいことばかりではありません。
一番はやっぱり、
工程が増えることですね。
洗濯は必要ですし、紙おむつより交換回数が増えることもあります。
洗う、干す、畳む、準備していく、おむつ交換。
明らかに工程が増えます。
最初に布おむつやおむつカバーをそろえる費用もかかります。
外出先では、使用済みの布おむつを持ち帰らなければならないので、紙おむつの方がラクな場面もあります。
そして最初のうちは、
「これで合ってる?」
「漏れるんだけど!」
「何枚必要なの?」
「洗い方これでいいの?」
と、不安や心配も増えることがあると思いますw
だから私は、布おむつを
頑張って続けるものには、してほしくありません。
洗濯がしんどい日は紙でいい。外出は紙でもいい。夜だけ紙でもいい。
布か紙か、どちらか一つを選ばなくてもいいんです。
暮らしの中に無理なく布おむつを取り入れる。
それくらいで十分だとkuccaは考えています。
◆紙おむつと布おむつ、結局どっちがいい?
これも、本当によく聞かれます。
でも私は、どちらが上、どちらが正解、という話ではないと思っています。
紙おむつには紙おむつの良さがあります。
吸収力が高く、外出にも便利。洗濯も必要ありません。
忙しい日、体調が悪い日、夜間、旅行。
紙おむつに助けられる場面はたくさんありました。
一方で布おむつには、排泄したことが分かりやすく、
交換する機会が多いからこそ、子どもの排泄の様子を知りやすいという特徴があります。
だから、
紙か布かではなく、
紙も布も。
でいいと思うんです。
自分たちの暮らしに合わせて使い分ける。
それが一番続きやすいし、布おむつを楽しく使える方法だと思っています。
◆17年以上布おむつに関わってきた私が思う「本当のメリット」
ここからは、一般的に言われている布おむつのメリットとは、
少し違う話をします。
私は3人の息子を布おむつで育て、
その後kuccaとしてたくさんの親子の布おむつ育児に関わってきました。
17年のkuccaの営みの中で感じてきたのは、
布おむつ育児の良さって、布そのものだけにあるわけじゃない
ということでした。
布おむつを使うことで生まれる、
子どもを見ること。
触れること。
気づくこと。
考えること。
その時間1つ1つに、布おむつのおもしろさがあると思っています。
1.おむつ替えが、子どもを見る時間になる
布おむつは紙おむつよりも交換する回数が多くなることがあります。
だからこれは圧倒的に子どもと関わる時間が増えます。
これは他者との比較ではなく、私自身が紙おむつを利用していた時と、
布おむつを利用していた時に感じた違いです。
一見すると、それは「面倒が増える」ということでもあります。
でも見方を変えると、
子どもに触れあう時間が増えるということでもあります。
おむつを開いて、
「あ、おしっこ出たね」
「いっぱい出たね」
「今日は少ないね」
そんな小さなやりとりが増えていきます。
毎日何回もやっていると、「そろそろ出そう」と分かってくることもあります。
もちろん毎回分かるわけじゃないですw
排泄を通して子どもを見るようになる。
私は、自立までのまたとないこの時間がとてもいとおしく、好きでした。
(大変?と思うこともあったけど)
2.「気づく力」が育っていく
子育てをしていると、分からないことだらけです。
赤ちゃんは言葉で伝えてくれません。泣くしかない。
1歳を過ぎて言葉が使えるようになったとしても、なかなか難しい。
だから私たちは、子どもの様子から想像します。
表情。
動き。
泣き方。
食べ方。
眠り方。
そして
《排泄》も、そのひとつなんです。
布おむつを使っていると、排泄を見る機会が自然と増えます。
すると、「いつもと違う」に気づくことも増えていきます。
これは「布おむつを使えば母親の能力が上がる」という話ではありません。
ただ、
子どもを見るきっかけが日常の中に増える。
私は、それが布おむつの大きな良さだと思っています。
3.触れることそのものが、親子のコミュニケーションになる
赤ちゃんの頃って、本当にたくさん触ります。
抱っこする。
授乳する。
着替える。
お風呂に入れる。
そして、おむつを替える。
布おむつのおむつ替えも、その一つです。
足を持ち上げたり、腰に触れたり、お腹を見たり。
その時に、
「気持ちよかったね」
「いっぱい出たね」
「今日は暑いね」
なんて声をかけたりする。
特別なことじゃないんです。
でも私は、こういう何でもない触れ合いの積み重ねが、
子どもとの関係を作っていくんじゃないかなと思っています。
おむつが早く外れるとか、そういう結果論だけじゃない。
そこに至るまでの親子の時間そのものに意味がある。
私はそう思っています。
4.五感を使って子どもを見るようになる
これは私自身、布おむつ育児をしていておもしろかったところです。
見る。
触る。
においを感じる。
おしっこの量や色。
うんちの状態。
肌の様子。
毎日見ているからこそ、「あれ?」に気づく。
もちろん、布おむつを使っていなければできないことではありません。
紙おむつでも子どもの様子を見ることはできます。
ただ布おむつは、その機会が日常の中に自然とたくさんある。
だから私は、布おむつを
子どもを見るためのひとつの道具だと思っています。
そして今、私は「自分で感じる」ということ自体が、
少しずつ減っているようにも感じています。
分からないことがあれば、すぐ検索できる。AIに聞けば、答えもすぐ返ってくる。
でも子育てって、本当は目の前の子を見て、触って、感じて、
「この子はどうなんだろう?」と考えることの連続なんですよね。
便利なものが増えた今だからこそ、布おむつのように
自分の五感を使って子どもを見る時間には、
また違った意味があるんじゃないかなと思っています。
◆布おむつだから早くおむつが外れるは本当?
これもよく聞かれます。
布おむつを使えば必ず早くおむつが外れる、とは私は考えていません。
子どもの排泄の発達には個人差がありますし、
布おむつを使っているかどうかだけで決まるものでもありません。
ただ、布おむつを使っていると、
?いつ出るのか
?どれくらいの間隔なのか
?出る前にどんな様子になるのか
など、親が子どもの排泄に目を向ける機会が増えます。
その結果、「そろそろトイレでしてみる?」
というタイミングに気づきやすくなることはあると思います。
そして私が布おむつ育児をしていて大きいと感じてきたのが、
「出た」という感覚が分かりやすいこと。
ここは、布おむつ勝利ですw
排泄の自立を考える時、私は「出る前の感覚」だけではなく、
まず「出た」という感覚に気づくことも大切だと考えています。
出たことに気づく。
それを大人が言葉にする。
そんなやりとりを重ねながら、少しずつ自分の排泄に意識が向いていく。
布おむつは、そのやりとりをしやすい道具のひとつだと思っています。
大事なのは、早くおむつを外すことではなく、
子どもの排泄の育ちを見ること。
kuccaはそう考えています。
◆布おむつは何枚必要?
ここは初めての方が一番迷うところですよね。
必要な枚数は、
・布おむつをどれくらいの頻度で使うか
・毎日洗濯するか
・紙おむつと併用するか
・新生児から使うか
・保育園でも使うか
などによって変わります。
最初から完璧に全部そろえる必要はありません。
「まず家にいる時間だけ使ってみたい」という場合なら、
少ない枚数から始めて、生活に合いそうなら買い足していく方法をおすすめします。
◆布おむつの洗濯は大変?
「布おむつ=洗濯がものすごく大変」
というイメージを持っている方も多いと思います。
確かに洗濯物は増えます。明らかにw
ただ、やり方が決まってしまえば、毎回一から考える必要はありません。
おしっことうんちで処理方法も違いますし、つけ置きの方法や洗剤選びにもポイントがあります。
kuccaでは、実際の洗い方を別の記事で詳しくまとめています。
→ 布おむつの洗い方・洗濯方法はこちら
◆布おむつカバーはどう選ぶ?
布おむつを始める時に、もう一つ迷いやすいのがおむつカバーです。
月齢や体型、動き方によって使いやすい形は変わります。
ねんねの時期と、寝返り・ハイハイ・歩き始めでは、同じおむつカバーでも使い勝手が変わってきます。
「サイズだけ」で選ぶのではなく、
今のその子の育ちや動きに合わせて選ぶのがkuccaの考え方です。
→ 布おむつカバーの選び方はこちら
◆布おむつを始めるなら、全部やらなくていい
最後に、これだけは伝えたいです。
布おむつに興味を持つ方って、結構まじめな方が多いです。
環境にいいから。赤ちゃんにいいから。ちゃんとやりたいから。
だからこそ、始めると、「今日は紙にしちゃった」と罪悪感を抱き始めてしまう方もいます。
でも、罪悪感なんかいらない。
全然いいですw
布おむつは、母を頑張らせるためのものじゃありません。
1日1枚でもいい。
午前中だけでもいい。
家だけでもいい。
紙おむつと半々でもいい。
やってみて、「今日は無理!」なら紙にすればいい。
布おむつを使うこと自体が目的になってしまったら、私はちょっと違うと思っています。
カバー可愛い〜ってワクワクしてもらうためにkuccaを作ったのもあります。
可愛い!!だけでも全然いい!
その中で、
「今日いっぱい出たね」
「こんな顔するんだ」
「そろそろ出そうだね」
と、目の前の我が子を見る。
そこにちょっと楽しさがあったら、それで十分です。
◆kuccaが布おむつを作り続けている理由
kuccaは2009年から、良くも悪くも時代に流されず、
布おむつ育児にしっかりと向き合ってきました。
その間、紙おむつはどんどん便利になりました。
紙おむつだけでなく、子育てにもコスパ・タイパが大前提になってきてすらいます。
それでも私は、布おむつには残ってほしいと思っています。
それは、
布おむつの方が優れているからではありません。
子どもの排泄を見ること。
触れること。
気づくこと。
「この子はどうなんだろう?」と考えること。
布おむつには、そんな時間を暮らしの中に作ってくれる、ステキなところがあるからです。
だからkuccaは、布おむつを「ちゃんとやる育児」としてではなく、
?親子の毎日をちょっとおもしろくする道具
?子どもとの時間をいとおしくするもの
として届けていきたいと思っています。
布おむつが気になっているなら、まずは少しだけ、やってみてください。
案外、
「布おむつ、思ってたよりおもしろいじゃんw」
となるかもしれません。
実際、そんなお母さんたちを17年間たくさん見てきましたw
最初から全部そろえなくて大丈夫です。
まずは、自分たちの暮らしに合うところから。
kuccaと一緒に、布おむつ育児をはじめてみませんか?